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2021年07月15日

令和3年石川県の怖くない話⑤

「お客様感謝デー」


精肉店を営んでいる山田さんは

奥さんと2人で店を切り盛りしていた。

店頭には惣菜コーナーもありコロッケやメンチカツ、

夏には店舗前でステーキを焼いていた。

人気のお店でステーキを焼き始めると行列が出来るくらいだった。

山田さんがステーキを焼いて

焼きあがったをステーキを

奥さんがパックに入れて

お客さんに渡すスタイルだった。

そんな山田さんの趣味はロト6を買う事だった。

と言っても山田さんが直接買うわけでは無く

奥さんに毎回自分で選んだ番号を伝え、

奥さんが宝くじ売り場へ買いに行っていた。

当選番号も自分では調べず全て奥さんに新聞を見てもらって

当たったかどうかを聞いていたのだった。

~~~ある朝~~~

山田さん「おい 昨日のロト6どうだった?」

奥さん「相変わらずハズレばっかりよ」

山田さん「そうか 次に期待だな」

奥さん「もうそろそろやめたら? 当たらないわよ」

山田さん「買い続けて今年で9年か・・・そうだなぁ、あと1年だけやらせてくれ」

ロト6は週に2回抽選があるので一か月で8~10回、毎回5口1000円分買うので

ひと月に8000円~1万円、年間で12万円、

ここ9年間で108万円をロト6に突ぎこんでいた。



~~~それから1年後~~~


ロト6を買い始めて10年経った。

5等以外当たった事は無かった。

山田さん「買い始めてもう10年になるか・・・全然当たらないな」

奥さん「そうよ もうそろそろ潮時よ」

山田さん「よし、わかった・・・・もう辞める」

山田さんがそう言うと

奥さんは引き出しから封筒を取り出し

山田さんに渡した。

山田さん「なんだこの封筒?」

奥さん「開けてみて」

山田さんが封筒を開けると中には1万円の札束が入っていた。

数えてみると120万円分あった

山田さん「どうしたんだ このお金」

奥さん「あなたが今までロト6につぎ込んだお金よ」

奥さん「実は買ってなかったの どうせ当たらないと思ってタンス貯金してたのよ」

奥さん「実際当たらなかったから買わなくて良かったでしょ」

奥さん「元々無いお金なんだからこのお金で2人で旅行でも行きましょうよ」

山田さん「お前ってやつは・・・」

山田さんは複雑な表情をしていた。





~~~~3日後~~~~

山田さんのお店で「お客さま感謝デー」と称して

ステーキを無料で配るサービスが始まった。

開店と同時に大行列だった。

一人でステーキを焼いてパックに入れ、

満面の笑みでお客さんにを渡す山田さんの姿は

まるで仏様のようだったと言う。




Posted by 細田塗料株式会社 at 05:16│Comments(3)
この記事へのコメント
M様
こわくないお話、早くも3話ですね。

・・・肉、憎い・・・
色んな連想をして楽しむお話。
ふ、フフフ・・・
Posted by クミン at 2021年07月16日 14:09
生肉も持ち帰りできるようです。
部位は秘密w
Posted by 細田塗料株式会社細田塗料株式会社 at 2021年07月17日 08:22
奥さんの肉と思わせて…
オチは用意してない

で宜しいでしょうか?笑
Posted by 湘南 T at 2021年07月31日 16:34
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    コメント(3)