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2020年12月27日

令和2年最後の石川県の怖くない話

令和の石川県の怖くない話

「遭難」 シーズン1 最終話

前回までのあらすじ

白山登山の最中、友人の杉田と遭難してしまった山本さん

遭難2日目 突然の豪雨に避難した洞窟の奥から聞こえる獣の唸り声

恐怖におののく2人を待っていたものとは・・・・


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真っ暗な洞窟の奥から唸り声が聞こえる

この声は犬や猪なんかじゃない無い

もっと大型の獣

山本さんと杉田の思考は一致した

2人「熊・・・」

と思ったのもつかの間

暗闇の中から1匹の熊が飛び出してきた

ゆうに2メートルは超えていそうなツキノワグマだった

熊はいきなり杉田の方に飛びかかった

必死に抵抗する杉田だが熊の力にかなうわけもなく

血まみれになっていく杉田

顔は引っかかれ腕は噛みつかれて真っ赤な血で染まっていく

山本さんはどうする事も出来ず立ちすくんでしまった

ふと、足元を見るとピッケルが落ちていた

リュックの中から落ちたピッケルだ

山本さんはピッケルを掴んで熊に立ち向かっていく

ピッケルの先端が熊の後頭部にヒット

「グォオーーーー」

さすがの熊もこれにはたまらず

噛みついていた杉田の腕を離し洞窟の奥へと逃げていった

山本さん「おい杉田! 大丈夫か?」

杉田「ああ なんとか」

そう言う杉田の顔は引っかかれた頬は裂傷で血がドクドクと流れ

噛みつかれた上腕の服は破れ 肉の隙間から骨が見えている

山本さん「杉田! 逃げるぞ」

2人は洞窟から一目散に逃げだし

森の奥へ全力で走った

熊は追いかけてこないようだ

歩き続けること1時間

森の奥に山小屋らしき建物を見つけた

長い間 誰も使っていないらしく

小屋の中はボロボロだった

が贅沢も言えず2人は小屋の中に入った

電気もきているわけがないので小屋の中は真っ暗だった

奥の方に薪ストーブが見える

杉田を小屋に残し 山本さんは外へ薪を拾いに行った

幸い森の中には小枝がたくさんある

それらを拾って小屋に戻り薪ストーブに火を入れた

暖かい・・・・生き返るようだ・・・

が、杉田の傷がひどい なんとか助けを呼ばないと・・・

疲れ切った2人はそのまま眠ってしまった

翌朝 目が覚めた山本さんは寝袋で寝ている杉田を残し

食料を探しに外へ出た

15分ほど歩くと1本の大木を見つけた

根本にキノコがたくさん生えている

見た目はマイタケだがどうだろう・・・

しかし背に腹は代えられない

山本さんはそのキノコを袋いっぱいに詰めて

山小屋に戻った

小屋に戻ると杉田も目が覚めたらしく

ストーブにあたっていた

杉田「どこ行ってたんだ?」

そう言って振り返る杉田を見て

山本さんは驚いた

昨日 熊に引っかかれて頬に大けがをしたはずなのに

その傷が消えている

腕も肉が切り裂かれ骨が見えていたはずなのに

服さえ破れていない

山本さん「杉田 お前 ケガどうした?」

杉田「ああ もう直ったよ」

山本さん「そんな事あるか 服も破れていただろ」

杉田「着替えたんだよ おれスーパーマンだから傷の治りも早いんだ」

そう言ってゲラゲラ笑う杉田

山本さん「???」

普通ならもっと突っ込む山本さんだが何故かこの時はそのまま流してしまった

山本さん「ああそうだ キノコを採ってきたんだ 腹減っただろ 食べようぜ」

杉田「マジか もう3日も何も食べてないもんな」

2人はストーブでキノコを焼いてむさぼるように食べまくった

食後3時間 山本さんに猛烈な腹痛と吐き気が襲った

やっぱりマイタケじゃなかったのか・・・

山本さん「痛い・・・腹が痛い・・・」

腹痛にのたうち回る山本さんは杉田の方を見るが

彼はまったく平気な顔をしている

山本さん「杉田 お前大丈夫か? 毒キノコだったみたいだ」

杉田「いや全然平気だ 山本 お前こそ大丈夫か? 顔真っ青だぞ」

山本さんは思った

「こいつなんで毒キノコ食べて平気なんだ? それに昨日の傷も消えているし」

そんな事を考えている暇もなく今度は猛烈な便意が襲ってきた

山小屋にはトイレが無いので山本さんは小屋から飛び出した

小屋の裏で用を足そうとして あせって足を滑らせた

山本さん「うあぁ・・・・・・」

小屋の裏が急な崖になっていて

山本さんはそのまま滑り落ちてしまった

数メートル滑り落ちて

山本さんは背中を強打した

滑り落ちた場所はアスファルトの車道だった

いつの間にかこんな場所まで戻っていたのだ

そこに1台の車が通りかかり 倒れている山本さんを見つけて停まってくれた

車の運転手「大丈夫ですか?」

「あぁ助かった」

山本さんは意識を無くした

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山本さんは病院のベッドの上で目を覚ました

妻「あなた目を覚ましたのね大丈夫?」

妻がずっと看病してくれていたのだろう

山本さん「あぁ 大丈夫だ 心配かけてすまない」

妻「無事で良かった」

山本さん「あ、そうだ 杉田はどうなった? 無事なのか?」

妻「杉田? 誰?」

山本さん「一緒に登山した杉田だよ」

妻「知らないわよ あなた一人で山に行ったじゃない」

山本さん「そんなわけあるか 杉田と一緒に登ったんだ」

妻「登山届もあなた一人しか記入してないでしょ」

妻「それに杉田さんって友達? そんな名前の友達 初めて聞いたんだけど」

山本さんは何がなんだかわからなかった

そういえば杉田ってどんな関係の友達だっけ?

学生時代? 社会人になってから?

全く思い出せない

思いだそうとしても杉田との思い出が全く無い・・

担当した医者からは極限状態での幻視ではないかと言われた

しかしあの感覚は幻視や幻聴ではない

間違いなく杉田はいた 

でも今はもう顔すら思い出せない

杉田って一体・・・・・・・・


-------------------3か月後-------------------------

回復した山本さんは普通の生活に戻っていた

もう山はこりごりだな

今度は海にでも潜るか

バス停で待っている山本さんの携帯が鳴った

携帯を見ると

090-XXXX-XXXX

知らない番号だ

山本さん「もしもし?」










電話の相手「オレだよ 杉田だよ」

      to be continued 


「遭難」シーズン2はこちら



Posted by 細田塗料株式会社 at 06:57│Comments(4)
この記事へのコメント
営業のT様
明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い申し上げます。

年末にこんな作品を・・・
突っ込みどころが満載でどうしてよいのやら。

とりあえず生・・いえ、藤田って誰?杉田はどうした??
Posted by クミン at 2021年01月04日 11:11
明けましておめでとうございます。
MじゃなくてTって
何故にわたくしの名前を知ってるんでしょうか?笑。
Posted by 細田塗料株式会社細田塗料株式会社 at 2021年01月04日 11:27
藤田は訂正しておきました笑笑。
Posted by 営業M at 2021年01月04日 11:30
すみません、年始から酔ってる訳ではないのですが
イニシャルMをイニシャルTにしてしまいました。

訂正して、懺悔いたしますm(__)m

そして私の藤田が宙に舞う・・・
Posted by クミン at 2021年01月04日 15:54
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